COLUMN
メロディーで大切にしていること
〜子どもたちが未来へ羽ばたくための小さな温かい社会〜

ウドムマナ・プロムチャワン
幼児教育専門家/メロディー幼稚園 理事長兼園長
17歳でタイの高校を卒業後、日本で1年間の語学留学を経て早稲田大学に進学。日本には通算5年間滞在しました。その後、アメリカに渡り、1年間の語学留学を経て、コロンビア大学大学院およびカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に留学。アメリカでは通算8年間生活していました。

🌏 トライリンガル:タイ語・日本語・英語

多文化に育まれた私のストーリー

母は日本で生まれた後、韓国へ移住し、大学時代に再び日本へ戻りました。そのとき日本に留学していたタイ出身の父と出会い、結婚を機にタイへ移り住みました。

私は多文化と多言語の環境の中で育ち、家庭では日本語、学校はタイの現地校(小・中・高)に通うという、日本語とタイ語のバイリンガル環境の中で生活を送りました。

45年前のバンコクは、今のように日本人が多くなく、日本食レストランもわずか3軒ほど。日本文化の思い出といえば、園で行われた夏祭りで浴衣を着て金魚すくいをしたことです。それは、幼少期に日本文化を肌で感じた原体験として今も心に残っています。

タイ・バンコクでの家族写真
タイ・バンコクでの家族写真

バンコクの学校でおにぎりを見せる女の子
子どもの頃は、家庭と学校で日本語とタイ語の2つの世界を行き来する中で、戸惑うこともありました。学校におにぎりを持って行くと、タイの友だちに「それ何?見たことない!」と聞かれることも。

しかし、大人になってから日本やアメリカに留学したときに、母のおかげで多文化や異文化に親しみながら育った経験を心から感謝しました。子どものころあんなに恥ずかしかったおにぎりの話も、日本の友だちに「タイでは冷たいご飯をあまり食べないんだよ」などと、文化の違いを楽しく伝える力に変わりました。

● ちょっとした豆知識

母が作ってくれていたおにぎりの具はプルゴギ。日本と韓国の文化が混ざり合った、わが家ならではの味です。ひとつのおにぎりから広がる文化の話ができるのは、「内側の人」であり「外側の人」でもある、多文化の中で生きた経験があるからだと思います。

 

メロディー幼稚園の45年の歩み

開園当初の園舎外観
開園当初の園舎外観
開園当初の教室内部
開園当初の教室内部

バンコクの日系幼稚園・メロディー幼稚園は、今年で45年目を迎えます。これまでを振り返ると、幼児教育の形や保育サービスは時代とともに大きく変化してきました。

開園当初:午前中のみの預かり、日本人部のみの運営
現在:インター部・日本人部・ナーサリー部が揃い、放課後活動も豊富に

また、保育の中心も「集団から個へ」。一人ひとりの気持ちや個性を大切にし、子どもたちの非認知能力(内側の成長)をサポートする保育へと進化しています。

 

探究心が導いた教育への道

幼少期から「どうしてこれは正しいの?」「他の国ではどうしているの?」と考えるのが好きで、その探究心が教育心理学・幼児発達心理学を学ぶきっかけとなりました。

現在は園長として日系インター幼稚園を運営し、UNICEF Thailandの幼児教育支援にも携わっています。また、アジア太平洋地域乳幼児期ネットワーク(ARNEC)や米国発達心理学会(SRCD)でも活動を続けています。

着物姿のウドムマナさん
日本文化と共に育んだ、私のアイデンティティ

「あなたは何人ですか?」とよく聞かれます。国籍はタイですが、日本語・タイ語・英語をネイティブレベルで話し、夢も3か国語で見ます。

多文化アイデンティティを育むには、言語を学び、その文化に触れ、理解することが大切だと思っています。

メロディー幼稚園の園長として毎日3つの言語を使いながら、様々な背景を持つ子どもたちの成長を日々見守っています。そして、幼児教育の専門家として、世界中の「子ども」について学び、発信し続けています

その経験が、今、メロディー幼稚園の園長として、子どもたちの多文化アイデンティティを育むための教育を行う基盤となっています。
 

子どもたちの未来に、今できる準備を

メロディー幼稚園での子どもたちの活動
メロディー幼稚園での子どもたちの活動

10年、20年先を見据え、職員も学び続けています。定期的な研修、タイ・日本・アメリカの幼児教育機関との連携、教育実習生の受け入れ、バンコクの他園視察による異文化理解など、多様な視点を持ちながら、より良い保育を追求しています。

「明るく・強く・考える子」を育てるために
私たちが目指しているのは、変化する世界にしなやかに適応していける子どもです。AI、医療、環境など、世界は急速に変わり続けています。これからの時代に重要なのは、「良い大学・良い会社」よりも、学び続ける力(=学ぶ意欲)を育てる幼児教育だと考えています。
信頼関係が、学びの始まり
バンコクでの子育てでは、保護者との信頼関係が何より大切です。「昨夜は眠れなかった」「下の子が生まれました」そんな小さなことでも、お気軽にお知らせください。一人ひとりの状況や気持ちを知ることで、その日、その子に合った支援ができます。
自立する力を育てる
テクノロジーに仕事が置き換わる未来。だからこそ、子どもたちには自分で考え、自分の行動に責任を持つ力=自立心が大切です。メロディーでは、子どもの考えや気持ちを尊重し、年齢に合った言葉がけやサポートをしています。
国際社会で生きる力を
国際化が進む今、異文化を知ることは大切な学びです。文化イベントや遊び、料理体験を通し、自然と多文化教育・国際理解に触れる環境をつくっています。
未来を見つめ、学び続ける幼稚園であるために

10年、20年先を見据え、職員も学び続けています。定期的な研修、タイ・日本・アメリカの幼児教育機関との連携、教育実習生の受け入れ、バンコクの他園視察による異文化理解など、多様な視点を持ちながら、より良い保育を追求しています。

 

小さな社会で育つ子どもたち
小さな社会で育つ、大きな未来

メロディー幼稚園は、子どもたちが未来へ羽ばたくための小さな温かい社会です。

バンコクで幼稚園を探している日本人家庭の皆さまへ。安心できる環境で、挑戦し、学び、成長する。その一歩一歩を、これからも大切に見守っていきます。

メロディー幼稚園 理事長兼園長
ウドムマナ・プロムチャワン